本記事で紹介している手続きの必要書類は2022年7月時点のものです。今後変更になる可能性や、個々人によって追加の書類が必要になる可能性もあるので注意してください。
こんにちは。
実は先日、夫が2年ちょっと勤めたブラック企業を退職しました。
ご存知の人も多いと思いますが、雇用保険に入っていないと失業手当がもらえません。
この体験から「ブラック企業を辞める前には絶対に雇用保険に加入しているか確認したほうがいい!」と学んだので、
この記事ではブラック企業を辞めようと悩んでいる方が、自分が雇用保険に本当に加入しているのか確認する方法を紹介します。
いくらブラック企業でも、このケースは通常有り得ないはずですが・・・。
同じような境遇の人の役に立てたらと思います・・・orz
確認です。あなたは雇用保険に未加入ではないですか?
突然ですが、ブラック企業を辞めたいと思っている皆さんに質問です。
あれ、どうなんだろう・・・?
と疑問に思った方は、今すぐに下記を確認してください。↓
給与明細から雇用保険料が引かれているか
入社時に「雇用保険被保険者証」を受け取っているか
上記のうちひとつでも当てはまれば、(書類が偽造されていない限り)あなたは雇用保険に加入しているので安心してください!
しかし両方当てはまらなければ、加入しているかどうか不明です。
最悪、未加入の可能性があり、会社を辞めた時に失業手当をもらえなくなってしまいます。
この記事を最後まで読んでブラック企業からの防衛手段を身に付けましょう!
おさらい:雇用保険とは?健康保険と同じくらい大切なものです!
雇用保険は健康保険と同じくらい大切なものです。
雇用保険に入っていなければ、失業手当や育児休業手当、さらにはケガや病気になった時に受給できる傷病手当も受け取れません。
人により受給条件は異なりますが、通常半年もしくは1年以上加入していることが必要です。
参考:厚生労働省「雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!」
また、会社が従業員を雇用保険に加入させるとハローワークで「雇用保険被保険者証」という小さな紙が発行されます。
いわば、これが雇用保険に加入している証明書となります。
通常は雇用保険被保険者証が発行されてすぐ、会社はこの紙を従業員に渡します。
(紛失を防ぐため退職時に渡す会社もあるようですが、ハローワークにある冊子を見ると「保険者証は従業員にすぐ手渡しましょう」と書かれていました。)
ブラック企業で雇用保険未加入が発覚した経緯
社長にかなりの嘘言癖があったことや、夫は正社員という名目で雇われたにも関わらず何故か途中から給与明細を発行してくれなくなった(!)ので、私達夫婦の間で会社に対する不審感が募ります・・・。
(人の紹介で入った従業員数人の小さな会社で、雇用契約書も無かったようです。それはおかしいと夫に言ったのですが、こういうことに無頓着な夫は当時聞く耳持たずでした。)
さすがに変なので、夫から社長に何度も
と辞める半年前位から伝えてもらいました。
社長は「入っている。雇用保険被保険者証は人に預けているので後で送る。」の一点張りでそのまま半年が経過。
保険者証を送るだけで半年以上かかるのは絶対に怪しい!
と思った私は、ハローワークに夫の雇用保険被保険者証の再発行手続きをしに行きました。(委任状があれば本人でなくとも手続きできます。ハロワは平日昼間しか開いていないので)
すると・・・
雇用保険未加入発覚の経緯はこんな感じでしたorz
雇用保険に入っていなければ保険者証が発行されるはずがないので、「人に預けた」というのもおかしい。
まさに絵に描いたブラック企業。
雇用保険に加入しているのは嘘だったのでした・・・。
自分が雇用保険に未加入でないか調べる方法【ブラック企業対策】
上ですでに触れてしまいましたが、
自分が雇用保険に未加入でないかは最寄りのハローワークで調べることができます。
窓口では「自分は雇用保険に加入しているか?」と聞くのも良いですが、
おすすめなのは「雇用保険被保険者証の再発行手続きをしたい」と伝えることです。
もしかしたら保険者証は自分が紛失しているor会社から渡されていないだけかもしれません。その場合は単に再発行の手続きができるので、結果オーライです。
しかし雇用保険に未加入なら「再発行できない」と言われるので、我が家のケースになります。
再発行に必要な書類がいくつかあるので、こちらでまとめたいと思います。↓
照会したい本人の身分証明書(運転免許証や住民票など。本人以外が行く場合免許証はコピーでもOK)
前の会社でもらった雇用保険被保険者証(あるとスムーズ。なくてもOK)
本人が行けない場合、下の3つも追加で必要
記入済みの雇用保険被保険者証再交付申請書
記入済みの委任状
本人の代わりに照会する人の身分証明書
※雇用保険被保険者証再交付申請書と委任状はこちらからダウンロードできます。(飛び先はハローワークのHP。被保険者向け>雇用保険被保険者証を紛失した場合というところです。埼玉秩父となっていますがこの様式は他のハローワークでも使えました。)
なお、「雇用保険被保険者証再交付申請書」に記入する「被保険者番号」はわからなければ空欄で大丈夫です。
※課の名前は地域により少し違うかもしれません。
雇用保険未加入でないかの照会は、その場ですぐにしてもらえますよ。
ブラック企業をやめる前に、もし自分が雇用保険未加入だと判明したら?
もし私の夫のように雇用保険未加入であることがわかった場合どうすれば良いかについてですが(こんな人他にいて欲しくない・・・)
自分が雇用保険に加入するべき対象者であれば、ブラック企業を辞める前に全力で会社に「入れてくれ!」と訴えるしかありません。
上でも書いたように、対象者を雇用保険に入れるのは会社の義務なので、これははっきり主張したいところです。
なお、雇用保険は加入していなかった期間も勤務実績があれば遡って加入することができます!
遡って加入しないと、会社を辞めた後に「雇用保険の加入期間が足りないので失業給付を受給できない」なんてことになりかねません。
夫は「雇用保険に加入済み」と社長が嘘をついていたことを強めに指摘し、すぐに手続きをするように伝えたところ、翌日には雇用保険に加入できていることをハローワークで確認しました。
嘘がばれたことに焦ってすぐ加入したんでしょうね・・・。
その後夫はすぐ退職の意思を伝えました。
社長には、
「雇用保険は言いがかりだ!あんなのいつ加入したって良いんだ!」(←そんなわけあるか)
「会社を続けると思ったのに、裏切り者!」(←裏切られたのはこっちだよ!)
など散々言われたようです。
ただ、他にも退職したはずの社員が何故か社会保険に入りっぱなしになっている等おかしな事実もボロボロ出てきたので、これでもう会社を本当に信用できなくなったと言っていました・・・。(入社時点でもっと詰めておけばよかったですね。)
おわりに:ブラック企業で雇用保険未加入のままにしていると失業手当がもらえないので確認しよう
ここまでひどいケースはあまり無いと思いますが、
今いるブラック企業が信用できないなら、辞める前に雇用保険の加入状況を調べる意味は大いにあると思っています。
自分では失業保険に入っていると思ったのに実は入っておらず、いざと言う時に失業手当をもらえなかったら悲しすぎますよね。
ちなみに、従業員を雇用保険にわざと入らせない企業に罰則は無いのか気になる人もいると思いますが、ハロワの方いわく「特にない」とのことでした。
確かに雇用保険法には違反するものの、労基に従業員が訴えたうえで、労基に何度も注意されても改善しない等の状況がない限り罰則を与えることは難しいのだそうです。
ですので、雇用保険に入れてくれ!と伝えても入れてくれない場合には労基経由での相談が必要になってくると思います。(そうなると辞めるまで長丁場になりそうですが・・・)
こんな困ったブラック企業がなくなることを祈っています・・・。
スだと思いますが、不安な人は同僚や上司などに確認してみるといいかも。)